センター試験

      






節の種類

この問題を解くためには「節の種類」を知っておく必要があります。
でも、その前に「節」と「句」の違いから始めましょうか。「節」も「句」も要は「語群」のことを言います。両者の違いは下記のとおりです。


 「節」とは、「主語+動詞」を含んだ語群のこと。
    
    例) As she is kind, I like her.
              
・「As she is kind」が「節」
       ・「I like her」も「節」


 「句」とは、「主語+動詞」を含んでいない語群のこと。
    
    例) I went there to play tennis.
            ・「to play tennis」が「句」

    例) The book on the desk is mine.
               (机の上にあるその本は私のものです。)
              ・「on the desk」が「句」


節には3つの種類がありますが見分け方は簡単です。

 「関係詞を含む節」であれば「形容詞節」。
例文
  I know a boy who can swim fast.
  (私は速く泳げる少年を知っている。)
 形容詞節とは、名詞(例文では先行詞)にかかる節のことをいいます。そのため、形容詞節とは「関係代名詞節」と「関係副詞節」のことであると考えて差し支えありません。(無視してよい例外あり)

 上の例文では、「who can swim fast」の部分が「形容詞節」です。

 「who」が主語の代わりをしているので「主語+動詞」の語群とみなされます。

 形容詞節は、未来のことを未来時制で表現するのが原則ですが、文によっては現在時制を用いることがあります。受験生は、「形容詞節は未来時制で表しても現在時制で表してもかまわない」と覚えておくとよいでしょう。


 「こと」と訳すことができれば「名詞節」。
 名詞節は、未来のことを「未来時制」で表します。
例文
  I don't know when he will come.
  (私は彼がいつ来るか知らない。)

  Do you know if he will come tomorrow?
  (彼があした来るかどうかあなたは知っていますか。)
 上の例文で太字の部分が名詞節です。「彼がいつ来るかということを」「彼がここに来るかどうかということを」と訳すことができます。「こと」と訳すことができる節が「名詞節」です。

 「if S+V」には「〜するかどうか(ということ)」という意味もあります。

 名詞節は、文の「主語」「目的語」「補語」になります。
 I don't know when he will come.の太字の部分はすべて「know」の目的語です。
 Do you know if he will come tomorrow? の太字の部分もすべて「know」の目的語です。


 「形容詞節・名詞節」以外の節が「副詞節」。
 「時」「条件」を表す副詞節は未来のことを「現在時制」で表します。
例文
  I'll show you the picture when he comes.
  =When he comes, I'll show you the picture.
 (彼が来たとき[来たら]、私はあなた方にその絵を見せましょう。)

  If he comes tomorrow, tell him the truth.
     =Tell him the truth if he comes tomorrow.
  (彼があした来たなら、彼に本当のことを告げてください。)
 上の例文で太字の部分が「副詞節」です。この節は名詞にかかっていないので「形容詞節」ではありませんし、また、「こと」とも訳すことができませんので「名詞節」でもありません。「時」「条件」を表す副詞節は、未来のことでも「現在時制」を使って表現しなければなりません。
(×) I'll show you the picture when he will come.
(×) If he will come tomorrow, tell him the truth. ※「もし彼が明日来るなら」という意味だとする。

 例文の太字の部分は、細字のところにある動詞(show/tell)を修飾しています。(「〜を修飾する」とは「〜に説明を加える」という意味です。)

 副詞節は、文の中心の動詞などを修飾する働きがあります。つまり、「副詞節全体」がひとつの「副詞」のように働くのであり、結果、副詞節が文の「主語」「目的語」「補語」になることなどありえません。





「時」「条件」を表す副詞節

「時」「条件」を表す副詞節は未来を現在時制で表すということがわかりましたが、では、「時」「条件」を表す副詞節にはどんなものがあるのかを以下にまとめてみましょう。次の訳を持つ節が「時」「条件」を表す副詞節の主なものです。

もし〜すれば
〔しても〕
例)
If it rains tomorrow, I won't go there.
(明日雨ならそこへは行かない。)
〜したとき
〔するとき〕
例)
When she becomes 20 years old,
I will propose to her.
(彼女が20歳になったとき、
私は彼女にプロポーズするつもりだ。)
〜するとすぐに 例)
As soon as you arrive in Yokohama, please call me.
(横浜に着いたらすぐに私に電話して下さい。)
〜するまで
(〜し続ける)
例)
Wait here until I come back.
=Wait here till I come back.
(私が戻ってくるまでここで待っていて下さい。)
〜するまでに 例)
Finish it by the time I come back.
(私が戻るまでにはそれを終わらせてください。)
〜するまえに 例)
I'll finish it before you come home.
(あなたが帰宅する前にそれをすませておきます。)
〜したあとに 例)
I will go out after I finish my homework.
(宿題を終わらせたら出かけます。)
〜しない限り 例)
Unless it rains tomorrow, I will go there.
(明日、雨が降らない限り、そこへ行きます。)
〜する時は
いつでも
例)
Whenever you want to see me, ring me up.
(私に会いたいときはいつでも電話して下さい。)


英語よりも日本語訳に注意を払うとよいでしょう。「
いつ〜するか(ということ)」と訳す「 when 節」や、「〜であるかどうか(ということ)」と訳す「 if 節」は副詞節ではなく名詞節です。




解法テクニック 《まとめ》

入試で「未来の意味をどの時制で表すか」を問う問題では、次のことが言えます。(下記の説明は関係詞節を除く。)

 「〜ということ」と訳してもおかしくない節ならば、それは名詞節であり、未来を未来時制で表さなければなりません。

  例) Tell me when she will come.
       彼女がいつ来るか(ということ)を私に教えてください。


「tell 〇 □」=「〇に□を教える」 《□=when she will come     

● 「〜ということ」と訳すとおかしくなる節なら、それは副詞節であり、「時」「条件」を意味するならば、未来のことでも現在時制で表現しなければなりません。

  例) Tell her the truth when she comes.
       彼女が来たときに彼女に本当のことを告げてください。


  ★ 「tell 〇 □」=「〇に□を教える」  《□=the truth》 





「ということ」と訳せるか否かがポイントだよ〜



問題文の「when節」は、「出て行くということ」と訳せないパターンですから、副詞節であり、未来のことを現在時制で表さなければなりません。つまり、「will」が含まれる選択肢はすべて誤りだといえるのです。






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