

「had p.p.」のことを「過去完了」と呼びます。過去完了には、「大過去」「完了」「継続」「経験」の用法があります。ここでは、「継続」用法が使われています。
「(過去までの)継続」用法は、「be」「know」「like」のようなふつう進行形にしてはいけない動詞を除いては、過去完了進行形を用いるのがふつうです。 ※ 「live」は進行形にしてもよい場合があります。(最後の●項目参照)
◆過去完了進行形◆
「過去完了進行形」は次の足し算にたとえることができます。

※ 「been」は、不変です。
◆ had been -ing |
訳
★「(過去まで)ずっと〜しつづけていた」
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例文
★ He had been studying French for 10 years when he wrote it.
(彼がそれを記したとき、彼は10年間フランス語を勉強しつづけていた。)
★ She had been busy for a week before she visited me.
彼女は、私を訪ねる前の一週間というもの、ずっと忙しかった。
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時間の線分を使って説明してみましょう。
He had been living in Nagano for seven years when his daughter was born.

「●=娘が産まれた時」、「●=7年間長野に住み続けている状況が成立した時」です。「現在まで」の継続なら「現在完了進行形」を使いますが、このように「大過去から過去まで」の継続なら「過去完了進行形」を使います。 |
● 過去完了進行形とは、「be -ing」の「be動詞」だけを、「had p.p.」に変えたものです。
● 断続的な継続でも使うことができます。
● ふつう進行形にしない動詞の継続は、「過去完了進行形」を使ってはいけません。
(〇)I had known him for three years at that time.
(あの時、私が彼のことを知ってから3年前が経っていた。)
(×)I had been knowing him for three years at that time.
● 「live」の継続用法は、「have[had] lived」と「have[had] been living」のどちらもありえます。
※ liveは進行形にすると「一時的に住んでいる」という含みがでます。
(〇)I have been living in Kyoto these three years.
(私はここ3年京都で暮らしている。)
※「一時的に住んでいるだけで、いずれ引っ越す」というニュアンス
(〇)I have lived in Kyoto all of my life.
(私は生まれてからずっと京都で暮らしている。)
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★問題文は彼の娘が生まれたとき(過去)のことであり、「7年間」とあるので、「大過去から過去までの継続」と判断します。
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