桜美林大

      






不定詞の名詞用法

不定詞には「名詞用法」「形容詞用法」「副詞用法」の3つがあります。この問題文で使われているのは「名詞用法」です。では、「名詞用法」についての概略をおさえておきましょう。

 「単独で主語や目的語や補語になってる不定詞句」で用いられており、しかも「こと」と訳すことができる不定詞が「名詞用法」
例文(下記はすべて名詞用法の不定詞です)

  ・To eat too much is bad for the stomach.
《太字は文の主語》
   (食べすぎる
ことは胃に悪い。)

  ・I like to play the guitar. 《太字はlikeの目的語》
   (彼はギターを弾く
ことが好きです。)

  ・My goal is to become a pilot. 《太字はisの補語》
   (私の目標は、パイロットになる
ことです。)


 「こと」を使わずに訳すこともできます。
例)
  
・食べすぎるのは胃に悪い。
  ・彼はギターを弾くのが好きです。
  ・私の目標は、パイロットになるというものです。



 例外的に、「こと」と直訳しないで常に自然な日本語に意訳される「名詞用法の不定詞」が存在します。
例)
  
 ・ I want to swim here.(私はここで泳ぎたい)
     
※「〜することを欲しがる」→「〜したい」
         
   ・
I began to read it. (私はそれを読み始めた)
     ※「〜することを始める」→「〜し始める」

   
They tried to open the door. (彼らはドアを開けようとした)
     ※「〜することを試みる」→「〜しようとする」





目的語と補語の違い



動詞の後ろにある語句を△とすると、主語と△が別人・別物であるとき△は目的語になります。他方、主語と△が同じ人や物であるとき、あるいは、イコール関係にあるとき、△は補語になります。この場合、主語の意味を補う働きをしていることから、「主格補語」とも言います。




 It --- for △ to 原形. 



 「It 〜 for △ to 原形」構文の「It」は形式主語と呼ばれるもので、「それ」と訳してはいけません。上の例文の「for △」は不定詞の意味上の主語で「△が(〜すること)」と訳します。「for △ to 原形〜」の部分が真主語(この文の事実上の主語)です。「It」(形式主語)は、上の例文ではfor以下を指しています。「for〜」で示されている人や物がdo soの行為を行うことを意味します。

 上の例文は、It is desirable that they do so.と書き換えられます。
      ※これも、It は that 以下を指す形式主語です。

It is easy for me to play tennis.
   この文は、that節を使って書きかえることができません。
 
(×)It is easy that I play tennis.
このようなケースでは、「テニスをすることは
私にとって容易なことだ」のように、「for △」を「△にとって」と訳します。このような場合、「私がテニスをすることは」が主語ではなく、「テニスをすることは」だけが主語なのです。形容詞がeasy/difficult/hard/useless/(im)possible/dangerousなどの場合、for△は
「△にとって」と訳しましょう。

 「for △」がない場合もあります。
      It is important to learn English. (英語を習得することは大切だ)
      これは、「To learn English is important.」の英文と同じ訳になります。
     ※不定詞句の単語数に関係なく、「It」で始めるほうが一般的です。
   ※ただし、Learning English is important.なら、
            It is important to learn English.と同じくらい一般的です。

 形式主語構文の不定詞句は、文の真主語であり、「こと」と訳せるものです。ゆえに、この構文で使われる不定詞が名詞用法だとわかります。


 似た構文に「for △」ではなく「of △」を使わなければならないものがありますが、これについては別の問題のところで解説しましょう。



「こと」と訳せる不定詞ならば名詞用法だよ〜



選択肢2→接続詞「that」の後ろには「SV」がつづきます。

選択肢4→文法上「some babies」が浮いた存在になるので、不可。






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