上智大

      






不定詞の否定形

「to 原形」に否定の意味を持たせるためには、用法に関係なく、「to 原形」の前に「not」を置きます。


 not to 原形  
訳(一例)
「〜しないこと」「〜でないこと」
「〜しないために」=「〜しないように」
例文
It is important not to be late.
  遅刻しないことが大切だ。
(太字は名詞用法の不定詞)
    
※「It」は「not以下を指す形式主語」
    ※「not以下」がこの文の真主語

You must be careful not to catch cold.
  風邪をひかないよう気をつけなければならない。

  (太字は副詞用法【目的】で「〜しないために」)

  
 ※「not以下」は「be careful」を修飾

● 実用英語では「to not 原形」という言い方をする人もいますが、一般的ではないので、入試では×になります。


● 「for △ not to 原形」で「△が〜しないこと」などと訳します。
 
例)
  It is more desirable
for you not to stay here.
     (
あなたがここに留まらないことのほうがより望ましい。)
    ※「It」は「for以下を指す形式主語」
    ※「for以下」がこの文の真主語





問題考察

まず、復習です。

 例外的に、「こと」と直訳しないで常に自然な日本語に意訳される「名詞用法の不定詞」が存在します。
例)
  
 ・ I want to swim here.(私はここで泳ぎたい)
     
※「〜することを欲しがる」→「〜したい」
         
   ・
I began to read it. (私はそれを読み始めた)
     ※「〜することを始める」→「〜し始める」

   
I tried to run fast. (私は速く走ろうとした)
     ※「〜することを試みる」→「〜しようとする」


さて、上記例文の「I tried to run fast.」で、不定詞を否定形にしたらどうなるかを考えてみてください。

  I tried not to run fast. (私は速く走らないよう心がけた)
   ※「〜しないことを試みた」→「〜しないよう努めた」


「〜しないことを試みた」と「こと」と訳せる不定詞ですね。「こと」と訳せる不定詞は名詞用法です。



「not to 原形」で否定の意味を持つ不定詞になるのだ〜



選択肢1→toの付かない不定詞のことを「原形不定詞」と言いますが(原形不定詞に関する問題もあとのほうで出てきます)、「原形不定詞」の否定は「not 原形」です。しかし、tryの直後に「原形不定詞」は来ませんから選択肢1は誤りとなります。

選択肢2→実用英語では使う人がいますが、一般的な表現ではないので、試験では×になります。

選択肢3→ありえない表現です。






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