センター試験

      







advise suggest insist

この3つの動詞は、「動詞+目的語」の目的語に「to 原形」を置くことができない動詞です。しかし、不定詞をまったく寄せ付けない動詞でもありません。それぞれの動詞でどういうときに不定詞が使えるのかについてみてみましょう。

 advise (忠告する)  
不定詞を使った正しい言い方
「advise+目的語+ to 原形」
   
=「目的語に〜するよう忠告する」
例文
 I advised him to come back at once.
   私は彼にすぐに戻って来るよう忠告した。
● 必ず動詞の後ろに名詞・代名詞の目的語が来なければなりません。その名詞・代名詞のあとに不定詞を置きます。

● 名詞「advice」とスペリング・発音が異なりますので要注意です。

● 不定詞の部分を「
仮定法現在(原形)」を含む「that節」で書き換えさせる問題が出ます。


≪重要≫
「目的語に〜するよう・・・する」と訳すものは、「that節」を使って表現する場合を除き、多くの場合「動詞(・・・)+目的語+to原形(〜)」というパターンになります。

例)
  私は彼にその箱を開けるよう命令した。
  =I ordered him to open the box.

※このパターンになる「動詞」には、「忠告する(advise)」「命令する(order)」のほかに、「言う(tell)」「頼む(ask)」「警告する(warn)」などがあります。ただし、「suggest」「insist」はこのパターンで書けません。



 suggest (提案する・ほのめかす)  
不定詞を使った正しい言い方
「suggest+疑問詞+to原形」
 
=「何を(いつ・どこで・どちらを)〜すべきか提案する」
例文
 Did she suggest when to start ?
  彼女はいつ出発すべきかについて案を出しましたか。
● 「疑問詞 to 原形」とは次のようなものです。
例)
 ・「what to buy」=「何を買うべきか」
 ・「which bus to take」=「どっちのバスに乗るべきか」
 ・「when to start」=「いつ出発すべきか」
 ・「where to go」=「どこへ行くべきか」
 ・「how to get to the place」=「その場所へ行く方法」
※これらは、文の主語・目的語・補語になれます。


 「advise」で許されたパターンも「suggest」では不可です。
例)
彼は彼女にそこへ行くよう提案した。
(×) He suggested her to go there.

(○)He suggested her going there.
      =彼は彼女がそこへ行くよう提案した。
   ※「her」は動名詞の意味上の主語。
    動名詞の意味上の主語については別の問題で解説します。



● 実は、「suggest」は
「仮定法現在(原形)」などを含んだ「that節」を伴うかたちで一番多く出題されます。



 insist (主張する)
目的語や補語に不定詞を置けません。
● 修飾後として不定詞を使うことはできます。つまり、目的用法の「in order to 原形」などを後ろに置くことは可能です。しかし、目的語や補語として不定詞を使うことはできません。


 「advise」で許されたパターンも「insist」では不可です。
例)
彼は彼女にそこへ行くよう主張した。
(×) He insisted her to go there.

(○)
He insisted on her going there.
      =彼は彼女がそこへ行くよう主張した。
   ※「her」は動名詞の意味上の主語。
    動名詞の意味上の主語については別の問題で解説します。



● 「insist」も
「仮定法現在(原形)」などを含んだ「that節」を伴うかたちが頻繁に狙われます。




prefer

「prefer」は次の2つの言い方が重要です。

 prefer □ to △  

「△よりも□を好む」
例文
 I prefer wine to beer.
   私はビールよりワインが好きだ。
● 例文は次のように書き換えることができます。
  
      例文=I like wine better than beer.



 prefer to 原形 rather than to 原形

〜するよりもむしろ〜したい
例文
 I prefer to stay here rather than to go there.
   そこへ行くよりもここにいたい。
● 後ろの不定詞の「to」は省略できます。また、後ろの動詞を動名詞にすることもできます。
例)
 
(○) I prefer to stay here rather than go there.
           (そこへ行くよりここにいたい。)

 
(○) I prefer to stay here rather than going there.
           (そこへ行くよりここにいたい。)


● 「rather than以下」がない場合があります。その場合、「〜したい」と訳しても問題ないのですが、「どちらかといえば〜したい」と訳すとよりピッタリきます。
例)
   I prefer to walk.
   (どちらかと言えば歩きたい心境だ。)



● 
例文は次のように書き換えることができます。
  
I prefer staying here instead of going there.
I would rather stay here than go there.
I would sooner stay here than go there.
I had rather stay here than go there.
I had sooner stay here than go there.
I would (just) as soon stay here as go there.
I had (just) as soon stay here as go there.

    ※「instead of -ing」=「〜しないで」「〜するかわりに」



動詞の語法はひとつひとつ地道に覚えていこう〜



 動詞の目的語として動詞の直後に不定詞が来れるのは、選択肢の中では「preferred」のみ。よって、選択肢2が正解。選択肢2は「prefer to 原形 rather than to 原形」の「rather than 以下」が欠落したものです。






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