

これは分詞構文を強調する特殊表現です。これまでの出題傾向から、「現在分詞 as 主語 △」の△には「do」「does」「did」のいずれかが来ると覚えて差し支えないでしょう。これらは助動詞編で述べた代動詞です。
訳例
★「このとおり〜なので」
★「なにしろ〜なので」など
※日本語に訳さない場合もあります。
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例文
★ Knowing as I do the fact, I don't want to go there.
なにしろその事実を知っているのだから、そこへは行きたくないよ。
※「Knowing as I am」は不可。
★Standing as it does on the hill, this house commands a fine view.
このとおり丘の上に立っているので、この家は眺めがよい。
※「Standing as it is」は不可。
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● 最初の例文の「do」には「know」の意味があります。
通常の言い方では「As I know the fact, ・・・」となることからもわかるように、文頭の「Knowing」を進行形(be -ing)で言い換えることはできません。従って、be動詞ではなくdoを使います。
● あとのほうの例文の「does」には「stands」の意味があります。
通常の言い方では「As it stands on the hill, ・・・」となることからもわかるように、文頭の「Standing」を進行形(be
-ing)で言い換えることはできません。従って、be動詞ではなくdoesを使います。(建物が立っている場合は、それが一時的なものではなく日常的な状態になっているため、進行形にすることができないのです。)
● 「現在分詞 as 主語 do」の「主語」は、主節の主語と一致します。「as 主語 do」の部分は、挿入句で、存在しなくても文が成立します。
● 似た表現に「形容詞or名詞 as S V」があります。これは、倒置の文で、thoughで訳すことができます。thoughの意味を持つasなら、単なる倒置であり、元の文がbeVを含んでいるなら、「as
主語 beV」になります。
例) Though she is kind, he doesn't like her. (元の文)
= Kind as she is, he doesn't like her. (kindを強調)
(彼女は親切であるけれども、彼は彼女が好きではない。)
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では、受身の分詞構文の場合は、どうやって分詞構文を強調するのでしょうか?「過去分詞 as 主語 be動詞」を使います。
訳例
★「このとおり〜なので」
★「なにしろ〜なので」など
※日本語に訳さない場合もあります。
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例文
★ Hidden as it was by the grasses, the ball was difficult to find.
なにしろ草に隠れていたので、そのボールは見つけにくかった。 |
● as it wasを挿入することでHidden by the grassesという分詞構文を強調できます。
● 「過去分詞 as 主語 be動詞」の「主語」は、主節の主語と一致します。
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★問題文は、「Living in the country」を強調した言い方です。doが正解になります。 |